
寄贈先:宇城市しらぬい荘
空を水に見立て、鯉を泳がせる—— その発想には、日本人が古くから育んできた自然観と、祈りの美意識が宿っています。
鯉の滝登りは、困難に立ち向かう姿の象徴とされ、 風に舞う「こいのぼり」は、空を泳ぐ希望のかたちとして、 画面の中に、静かに、そして力強く立ち上がっています。
宮崎はこのモチーフを一時期、何枚も描き続けており、 そこには子どもたちへの願いや、時代を超えて受け継がれる精神の軌跡が込められています。
絵の中に描かれているのは、単なる風景ではありません。 空に託された祈りの温度が、色彩と構図を通して、静かに語りかけてきます。
鑑賞者は、風に揺れる鯉の姿を通して、 希望を描く心の動きや、未来へのまなざしにそっと触れることができる作品です。