
球磨川の河口には、五木から流れてきたような森が広がっています。 山肌は自然のままに覆われ、季節ごとに静かに色を変えながら、 その風景に、土地の呼吸と時間の流れが感じられます。
森のふもとには、川岸の漁村がひっそりと佇んでいます。 人の営みと自然の息づかいが、ひとつの画面の中で溶け合うように、 宮崎は何度もその場所を訪れ、四季の移ろいを描いてきました。
風の匂い、水の音、木々の影—— 絵の中にあるのは、ただの風景ではなく、 自然と暮らしが交差する、記憶の温度です。
この作品には、土地に寄り添いながら描き続けてきた宮崎のまなざしと、 静かな時間の積み重ねが丁寧に刻まれています。