
一の宮神社を題材にした本作は、宮崎が神社の静寂さと神秘的な雰囲気を描こうと試みた一枚です。 木々に囲まれた社のたたずまい、差し込む光の揺らぎ、空気の密度—— それらを画面に落とし込むことで、神聖な空間の気配を表現しようとしました。
しかし、宮崎は、意図した雰囲気を十分に描ききることはできなかったと感じているようです。 それでも、構図の中には静けさへのまなざしと、空間に宿る気配を捉えようとする誠実な試みが見てとれます。
この作品は、完成度だけではなく、描こうとした想いそのものが鑑賞の対象となる一枚です。 神社という場所に向けられた敬意と、描くことへの葛藤が、静かに画面に滲んでいます。