
天草苓北町にある富岡城址。 復元されてから数年が経ち、宮崎にとっては小学生の頃に何度も遠足で訪れた、記憶に深く刻まれた場所です。
画面の下に描かれているのは、地元で「ため池」と呼ばれる水辺。 この池には古い伝説が残されており、土地の記憶と物語が静かに息づいています。
宮崎はこの風景を、実際の構成からいくらか再構成しながら描いています。 それは、記憶の中にある風景と、今のまなざしが重なり合うような表現であり、 懐かしさと敬意が画面の奥に静かに漂っています。
この作品には、土地への思いと、過去と現在をつなぐまなざしが込められていて、 鑑賞する人の心にも、ふるさとの温度がそっと届いてくるようです。